第5回少ゼミ

marugoto2007-11-05


本日は芸工、朝廣が担当、「リーダーシップ概論」を実施しました。

グランドルール「講師に学ぶ」、「お互いに学ぶ」、「自ら学ぶ」を皮切りにはじめましたが・・・
雰囲気が固い・・・、これでは、ルールの「お互いに学ぶ」が機能しないので、「名前と野菜」の連想エクササイズを実施しました。
「○○です。じゃがいも」、「○○君、じゃがいも、私は、○○です。トマト」「○○・・・・」
といった具合に、最後の方は、全員分覚えるという主旨です。

環境保全活動には様々な方々が参加します。リーダーとして、顔と名前を覚えるのに、この連想エクササイズを役立ててください。

次に、みなさんの経験したボランティア活動を伺い、「奉仕活動」と「ボランティア活動」の違いについて考えました。私は、「義務」と「権利」と極端な解説をしましたが、成熟した市民社会の実現、現代のニッチを埋めるには、自発的で、楽しいボランティア活動が必要であると説きました。

続いて、リーダーの役割とモデルについて考えた後、今日は、エクササイズ中心に下記の2つを実施しました。

  • 3つのボール

相手の名前を呼んで、ボールを投げる。ボールが2つ、3つと増えるに従い、ボールがどこから来るかわからなくなり、ボトボトと落す人が増えてきます。

このエクササイズは、次のようなことの気づきに役立ちます。
・しっかり、相手の名前を呼んで、自分に注意を向けていることを確認してからボールを投げないと、ボールは受けてもらえない。
・仕事が増えると、場が混乱する。確実に大きな声で呼ぶことが大切。
・名前を呼ぶことと、コミュニケーションの重要性。

このエクササイズはリーダーモデルであるAction Centerd Leadership Modelと関連させ、「個人」、「仕事」、「チーム」の要求をリーダーは満たす必要があるというリーダーの役割を理解するのに大変有用です。ボールを回すだけでもこれだけ混乱するのですから、保全活動の現場では、言わずもがなです。

  • 協力の正方形

これは、5枚の正方形を切り刻んだ切片をバラバラに5つの封筒にいれ、5名が互いに言葉や身振りなどのコミュニケーションをせずに、全員が正方形を形作るエクササイズです。
参加者ができることは、手元にある切片をテーブルの中央に出す。もしくは、中央におかれた切片を取り、自分の正方形を完成させることです。

今回は、できなくて困っている人に気づいた方々が、自らの切片を差し出し合い、各自の正方形が完成しました。
これは、解決策を見つけるのは個人ではなく、グループ内の協力にあることへの気づきを促すことを目的にしています。また、コミュニケーションが取れないという状況や、取れないというフラストレーションはリーダーにとって良くある状況です。その中でも、全員の協力があれば、困った人を助け、作業を完成させることができる。そのような成果は、とても素晴らしいことであり、素晴らしい仲間と思えます。今日は単なるエクササイズでしたが、ぜひ、そのようなチーム活動を目指してください。

さて、今日の講義の印象は「リーダーシップ」や「ボランティア活動」に対する学びを深めていただけたと思います。しかしながら、学生さん方にとって、これらの実感を深めるには「経験」の積み重ねが不可欠です。経験の中で思い出していただければ幸いです。