最終レポート8


理学部1年女子


そもそも私がなぜこのゼミを受講しようと思ったのかというと、環境保全に興味があり将来的にそういった活動をしたいと思っていたからでした。私の所属する地球惑星科学科では、地球の構造・メカニズムについての授業はあるものの保全活動に関するものは全くなく、そのような内容の授業があればいいなと常々思っていました。シラバスを見てこのゼミを発見した瞬間、私の決意は固まっていました。初めて教室に来た時、予想以上に受講希望者が多く他のゼミに回されたらどうしようと思っていましたが、幸い女子の人数がちょうど定員で全員受講できることになりました。その後のレクレーションで他の受講生と話をしていくうちに、それぞれが地球環境に対して何らかの情熱を持っていて保全活動を実際に体験したいと思っていることに驚きました。そして、自分の地球環境に対する知識が甘いことを思い知らされました。もっと勉強しなきゃ…そう思えただけでもこのゼミを受講する価値はあると思いました。
主な活動内容は先生から何らかのテーマが提示され、それに関して自分の考えをとにかくたくさん出してグループ内でまとめた後発表するというものでした。今までの私は自分の考えの間違いが指摘されることを恐れてグループになってもほとんど発言できなかったのですが、「間違っててもいいからとにかくアイディアをたくさん出せ」という先生の言葉から、何も恐れることなく自分の考えていることを発表することができました。グループで出されまとめられた考えは、私ひとりではとても考えつかないすばらしいものになり、グループ発表の大切さを痛感しました。特に遭難脱出ゲームの時は、私ひとりの解答では間違いなく遭難して助からなかったという結果だったのですが、グループでまとめた解答では助かる可能性が大幅に上がり、話し合いの効果を身をもって実感することができました。
他にも個人的におもしろいと思った講義が、「デジカメ講習会」でした。これは写真を撮るアングルを考えてプロがとったような写真を撮ってみるというもので、私の場合デジカメを持っていなくて非常に残念だったのですが、それでも自分の携帯を持って六本松キャンパス内を歩き回り場所や角度を考えながら写真を撮るという時間は実に新鮮なものでした。普段は何気なく撮っている写真でもすこし考えるだけで特別な一枚になる、そんな素敵なことを学んだ講義でした。
そして、フィールドワークについて。都合上参加できたのは最初の酪農実習だけだったのですが、それでも貴重な体験ができたと思います。日常生活で普通に飲んでいる牛乳がどのようにして生産され私たちのもとに届くのか、そして牛乳離れを懸念し私たちにもっと牛乳を飲んでほしいと考えている農家の方々の思い、様々なことを学びました。レポートにも書いたことですが、私自身牛と直にふれあうのは初めてだったので最初は少し怖かったけれど慣れてくると自分から牛に触れることができるようになったし、何より牛がかわいく見えてきたと同時に心から牛に感謝するようになりました。これは普段の生活では絶対に実感できない、実体験して初めてわかることだと思います。今でもそう思う気持ちは変わっていません。途中、舗装されていない道を歩いたりマムシの恐怖と戦いながら汗だくになって草刈りをしたことも今ではいい思い出です。そしてこの実習で一番勉強になったのが農家の方との交流会でした。乳製品の売上を伸ばす方法を考える時、農家の方々は私たちではとても思いつかない(中には突拍子もないものもありましたが)すばらしく個性的なアイディアを出してくださいました。
こうして今までの活動を振り返ってみると、環境保全を考えるうえで大切なことは人とのつながりではないかと思います。保全活動はひとりで行ってもたいした効果は発揮しないだろうし、そもそも他の人の協力がなければ成り立たないものです。自分がどのように人と関わり、また関わられているのかを考えるだけでも自分の物事に対するまなざしが変わっていくのではないでしょうか。
そして、当り前のことですが自分から実際に行動すること。これは先生が紹介して下さった「弁当の日」から学んだことなのですが、本当にすばらしいアイディアだと思います。自分で食材を選んで買って調理する、そしてそれを誰かと食べる…こんなに単純だけれど素敵なことってありませんよね。それに自分で作ったものってなかなかもったいなくて残せないものですし、ゴミの削減にもつながりますね!!いつか私も友達とそういう日をつくって実行してみたいと思います。
 最後になりましたが、本当にこのゼミをとってよかったと今では心からそう思えます。貴重な体験をすることができたし、何より自分の考えを言えるようになっただけでこのゼミを受けた価値は十分あったと思います。お世話になった先生方には本当に感謝しています。先生方と出会えてよかったです。